スケジュール&タスク管理(1) はじめに~基本的な考え方について

2012年9月11日火曜日

t f B! P L

まだまだ未完成な部分、無駄な部分も多いとは思うが、現時点での運用を紹介する。
目の前に突然降って湧いてくるタスクに翻弄されるDTPオペレーターという、この仕事独特の部分もあり、一般に当てはまらないこともあるとは思うが、何らかの参考にしてもらえれば嬉しい。

印刷業という特殊事情

そもそもDTP(印刷業)は受注産業の最たるもので、仕事は受注があって初めて発生します。
特に地方の中小印刷会社は、ことさら新製品や新技術の開発を行う訳でもなく、発注された印刷物を納期に間に合わせて制作、印刷、納品するという極めて受動的な産業です。
そのため、中長期のスケジュールが立つような仕事は少なく、最近は特に短期~超短期の仕事が主となっています。
「○月○日に校正」とか「○月○日に校了」ではなく、「今日の○時には校正」「今日の○日には下版」といった感じの仕事が当日いきなりやってくるのです。
したがって、最近よく目にする「長期目標を云々」といったスケジュール管理術は、印刷会社の現場にはフィットしません。
それよりも中長期と超短期のスケジュールを同居させ、目の前の仕事をいかに効率よく捌いていくかが、重要となります。

また、仕事の予定は期間の長短に関係なく、「納期からの逆算」「次工程からの逆算」によって動かされます。
「○時から印刷するよ」と言われれば、それに間に合うように下版しなければなりません。
往々にして突然発生する予定の追加・変更によって、せっかくタスク管理で優先順位を設定しても、突然に優先順位の変動が発生します。

きちんと管理するためには、まずどれだけのタスクや予定があるかを把握する必要がありますが、現実は「出たとこ勝負」です。
丸一日仕事らしい仕事がない日もあれば、残業しないと片付かない日もあります。
時には徹夜になることもありますが、それすら当日、その時になってみないと判らないのが現実です。
一日が終わったときに初めて「今日は暇だった / 忙しかった」という結果だけを感じることになります。

考え方の基本

スケジュール管理とタスク管理は切っても切れない関係にあります。したがってひとまとめに管理する仕組みを考える必要があります。
スケジュールは、その予定が実行される時にタスクになります。逆に言えばタスクは実行されるまではスケジュールの一部です。
連動したスケジュール管理とタスク管理のシステムを構築して、両方の面からアクセスできる仕組みが必要となります。

また、仕事と、私事のスケジュールは同じシステムで管理すべきです。
私達の持っている時間は有限であり、そのリソースを仕事と私事にどれだけ配分していくかを考えなければなりません。
そのためには、どちらも同じシステムの上で管理するほうが都合が良いのです。

スケジュールを管理する上で注意している点がひとつあります。
スケジュールを「埋める」作業は楽しいし、満足感があります。
しかし、実際には「完璧に埋めたスケジュール」の使い勝手は最悪です。
常に変更を強いられる印刷業においては、「変更を吸収できるバッファー」が必要になります。
1日単位、1週間単位で機能するバッファーを設けること、つまり「空き」を確保することが大切です。

ライフログを取ることについては、「今すぐ役立つ」とは思っていません。
定期的な仕事より、不定期な仕事の方が多く、掛かる時間、使える時間もその都度違うので、スケジュールを立てるという意味では参考にしづらいからです。
現時点では、「これだけやった」という自己満足、「こうだった」という思い出のために(自分が眺めてニヤニヤするために)つけているに過ぎません。
しかし、いつかは役に立つかもしれません。「ログを取らなければ何も残らない」という思いから記録を残すことにしています。
もちろん、労力を惜しみ、いかに簡単に効率よくログを取るかということは考えなければなりませんが。

色々なツールを組み合わせる

スケジュール&タスク管理に使っているツールとしては

  • Google Calendar
  • Toodledo
  • Google Drive
  • ノート(メモ帳)
  • ほぼ日手帳カズン
  • レポート用紙
と多種多様なものを有機的に組み合わせています。
重複する点、無駄な点も多々ありまだまだ改良の余地はあるのですが、試行錯誤を重ねた上での現時点での結果です。
それぞれの役割、使用法については、次回以降に解説していく予定です。


次回は、Google Calendarによるスケジュールの収集について説明します。

自己紹介

自分の写真
鳥取市, 鳥取県, Japan
書店のバイトからはじまり、雑誌・書籍の編集者を経て、Uターンで印刷会社のDTPオペレーターに。出版の流れの中に身を置いて幾年月。CR-Zに乗る50代です。

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